循環器内科

ご案内

*NCD参加について

当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。 本事業について、患者さんにご理解頂きたい事項を掲載いたします。

循環器内科-循環器疾患のトータル・ケアを目指して―

 

循環器内科は現在、5名の医師bで診療に当たっています。 チーム医療が特に重要になる領域です。

疾患としては虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心不全、不整脈、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、肺塞栓症、睡眠時無呼吸症候群が対象です。

私達が目指す循環器診療は、未病(お昼の健康講座などを通して皆さまへ健康情報を伝え、健康維持を目指す)、心筋梗塞や心不全などにならないための危険因子(高血圧症、高脂血症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、喫煙)の診療、不安定狭心症、心筋梗塞や心不全の急性期診療、安定狭心症や末梢動脈疾患へのカテーテル治療、クスリやカテーテル治療だけでは病気を安定、改善はできないので心大血管リハビリテーションやフットケアをおこない、循環器疾患のトータル・ケアを目指しています。

そして、高齢化社会にあって高齢者のQOLを高める事を考えています。 検査機器も高性能のCT検査による「あなたの冠動脈が外来で診られる」心臓CT検査や「あなたの心臓の働きを外から詳しく診られる」最新鋭心臓超音波検査機器など非侵襲、低侵襲な検査機器を充実させています。

循環器疾患は緊急の場合が多くみられます。常時、緊急での対応を心がけています。

News & Topics

睡眠時無呼吸症候群とは?

循環器内科、耳鼻科、歯科で診る病気です

 

私たちは一生のうち3分の1は眠っています。その睡眠が快適なものであれば健康に過ごせることは間違いありません。これは子供さんでも、大人でも、高齢者でも同じ事です。多くの睡眠障害の内で睡眠時無呼吸症候群は治療が可能な病気の一つです。

この病気は肥満の方がなると思っているかもしれませんが、決してそうではありません。肥満は一つの要因であり、増悪因子ですが、唯一の原因ではありません。

下記の図は当院のデータですが肥満度を表すBMIからみても正常の人もかなりいます。

しかし、重症でCPAP療法を受ける方の中には肥満が強い人が多くみられます。減量でよくなる人もいます。根本的には顔面骨格、口腔、咽頭の問題と考えています。

しかし、減量のため時間をとられ正しい診断が遅れないようにしてください。
PSGを施工したSAHS患者さんの肥満度:BMI分布/n-CPAP適用患者さんの割合

この病気は他の生活習慣病(高血圧症、糖尿病、メタボリック症候群)、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈、脳卒中、夜間の突然死と関わりが強く、睡眠時無呼吸症候群を治療する事が、これらの病気をコントロールし、重大な病気になる事を抑えるものと考えています。

このため当院では、循環器内科で睡眠時無呼吸症候群の診療をしています。

この病気では顔面骨格、口腔、咽頭の問題とお話しましたが、そのため当院では睡眠時無呼吸症候群を循環器内科、耳鼻科、歯科と緊密に連携し、診療に当たっています。 検査では生理機能検査室のスタッフが昼夜検査に当たっていますし、治療の経過をみる検査もしております。

簡易式PSG:自宅でもできる簡易式睡眠検査(モルフェイス)、PSG:正式な検査(スリープウォッチャー)で、最低1泊の入院が必要です

入院検査の結果、下記の如く治療方針を決めます

睡眠時無呼吸症候群の重症度と治療方針
  • 熟睡感がなく、日中の眠気がひどい人
  • 夜、イビキがひどく、呼吸が止まっていると言われている人
  • 居眠り運転で、ハットした経験のある方
  • それ以外にもちょっと考えると無呼吸と関係ないような症状でも他科で調べ 、はっきりしなければ相談にきてください
睡眠時無呼吸症候群によると思われるその他の症状

病気や検査の詳しいことは、当院生理機能室ホームページに分かり易く載っていますので参考にしてください。

心房細動とは?

不整脈の一種で、心臓が速く、不規則に動く病気です。

心房細動の原因疾患は、高血圧、糖尿病、様々な心疾患です。さらに、肥満や過度の飲酒、睡眠時無呼吸症候群なども原因となります。

心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。

心臓が急激に速く動くことによって、血液を効率よく送り出せなくなり、血の塊ができやすくなります。

さらに、血の塊が血流に乗って、身体の各部の動脈で詰まる恐れがあります。心臓で詰まると心筋梗塞の原因に、脳で詰まると脳梗塞の原因になります。

心房細動によって脳梗塞を合併した人は、梗塞巣が大きいため、生命予後や生活の質を大きく損ねます。

心房細動の予防には、早期に発見し適切な治療を行うことが大切です。

自分で簡単にできることは、血圧を測ったり、脈を測ることです。

「脈の日」について

日本不整脈心電学会と日本脳卒中協会は、国民に脈のチェックを呼びかけるため、語呂あわせで、3月9日を「脈の日(Check Pulse Day)」と制定しました。

また、心房細動の症状や心房細動による脳梗塞予防を広く知らせるため、 脈の日から一週間(3/9~3/15)を「心房細動週間」としています。

心臓リハビリテーション

「心臓病の患者さんにリハビリテーション」と言われてもピンと来ない人が多いのではないでしょうか?以前は狭心症や心筋梗塞など心臓病をもつ人は安静第一でしたが、最近の研究から心臓病を患う人には運動が極めて有効であることがわかってきました。そこで心臓病の人に積極的に運動を行うようになり、その結果再発の予防や生活の質の向上などの効果がみられるようになりました。このように心臓病の人が適切な運動を行うことを心臓リハビリテーションと言います。

適切な運動とは

過度な運動は心臓病の人には危険です。そこで、心臓の機能を検査することにより安全かつ効果の大きい運動プログラムを作成します。心臓病の程度や心臓の機能は人によって異なるため運動のプログラムも異なります。

実際にどんなことをするのですか?

以下の順序で行います。

  1. 血圧測定などの状態のチェックを行います。
  2. 準備体操を行います。
    準備体操を行います。
  3. 歩行や自転車こぎなどの有酸素運動の他、道具を使った筋力運動をおこないます。
    歩行や自転車こぎなどの有酸素運動の他、道具を使った筋力運動をおこないます。
  4. 最後に整理体操を行い終了です。
    水分補給を行い帰宅していただきます。

心臓リハビリテーションの効果

  • 体力が回復し、スムーズに動けるようになります。
  • 筋肉や骨が鍛えられ、疲れにくくなるとともに心臓の働きを助けます。
  • 動脈硬化のもととなる危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満)が軽減します。
  • 血管が柔らかくなり、循環が良くなります。
  • 狭心症や心不全の症状が軽減します。
  • 自律神経を安定させ、動悸や不整脈が軽減します。
  • 不安が改善し快適な生活を送る事が出来ます。
  • 心筋梗塞の再発や突然死が減り、死亡率が減少します(3年間で約25%の死亡率低下)。

入院から外来へ

当院に入院された方は入院中より心臓リハビリテーションを行い、退院後は外来で週に1~3回の外来リハビリテーションを行っています。病状、身体機能さらに家庭環境などをカンファレンスで検討して、適切な運動プログラムを作成しています。なおカンファレンスは毎週行い常に最適のプログラムを検討しています。

入院から外来へ

他院からの紹介

現在、他院で心臓手術などの治療を受けられた方もリハビリテーションを行っております。外来受診をしていただき外来で必要な検査を行います。その後通院でリハビリテーションを行っておりますので、心臓、血管の病気をお持ちの方は当院循環器内科にご相談ください。

心臓病教室

心臓病は一度発症すると再発・悪化の予防を含め、生涯を通して付き合っていく必要があります。

当院では、心臓の病気を患った方やそのご家族だけでなく、地域の皆様を対象に、年に6回心臓病教室を開催しています。医師・理学療法士・管理栄養士・保健師・看護師・薬剤師により、様々なテーマで講義をおこなっております。

参加は自由ですので、お気軽にご参加ください。

心臓病教室
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